きまぐれコロンビア案内

ボゴタ在住のNarumiが主にコロンビアについて書いています

Embalse del Neusa 方面小旅行(1)

2015年は3月31日からの週がセマナ・サンタ(復活祭の週)です。カレンダー上の休日は2日と3日の木・金ですが、学校はだいたい1週間まるごと休み。夫は大学教員なので、やはり1週間休みです。
そして突然、水曜日に、「セマナ・サンタにどこかに行こうよ」と言い出した。すでにセマナ・サンタなんだが。
そこで木・金にボゴタからそれほど遠くない、Embalse del Neusa というキャンプ地に行くことにしました。
といってもそれが目的地だということを私が知ったのは出発したあとのことで、私は Cucunuba という町に行きたかったんです。なんか羊毛系の工芸品があるらしいので。
とはいえ、キャンプする予定ではありません。キャンプに慣れてないし、そもそも夫がそこをキャンプ地だと知っていたかどうか。でもホテルが見つからなかったら危なかった。
距離的には十分日帰りコースなので、泊まるところが見つからなければ家まで帰ってもいいや、という程度のぬるい出発。
朝7時ごろに家を出ました。自家用車で、犬連れです。


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しばらく走ってシパキラで朝食。
シパキラは塩の教会で有名なところです。
私がここに来るのは2度目、14年ぶりくらい。塩の教会はそのときに見ました。
けっこう大きな町だなぁと思っていたら、人口は11万人もいるらしい。
朝食は通りかかったパン屋さんで。
犬が寝てた。


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朝食はチョコラテ(ホットチョコレート)、チーズの入ったアレパ(トウモロコシの粉を練って焼いたもの)、卵を選択。卵は玉ネギとトマトの入ったオムレツ風。これをペリコと呼びます。
ちなみにちょっと小さめのカップに入った牛乳入りコーヒーもペリコですが、使うシチュエーションが違うので意外と混乱しません。
ほかの人はタマレス(けっこう脂っこい肉入り炊き込みご飯みたいなのをプラタノの皮に包んで蒸したもの)を食べているようでした。タマレスはしつこいわりに朝食メニューです。タマレスで有名な店なのかもしれない。


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町の中で荷馬車を目撃。
ボゴタでは最近、荷馬車が禁止されたので見なくなった光景です。ボゴタは800万近い人が住んでいる都市なので、そこで荷馬車はいろいろと無理です。


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あっ、市場だ。
素通りしただけですが。
実はこのとき、本来行くはずの場所とは反対方向に進んでいました。


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タクシーの運転手さんに道を聞いて、無事、次の中継地コグアに到着。
コグアとは、昔このあたりに住んでいた先住民族ムイスカの言葉で「山からの小川」という意味らしい。
スペイン語版 Wikipedia には小川(arroyo)でなく支え(apoyo)となっていましたが、小川が正しいんじゃないかなぁ。そう書いてあったのはコグアの教会ページです。
ところでシパキラから北へ向かう場合、Embalse del Neusa の東側を通るのがメインルートなのですが、シパキラで夫が「そうだ、ネウサにはコグアから行くんだよ」と言い出したのでコグアを通って西側に行くことになりました。結果的にこれは正解でした。
東を通っていたら、結局どこにも行き着けなかったかもしれません。
コグアも通り過ぎただけ。
ところでネウサというのは地名ですがそういう名前の町はありません。コグアを過ぎると、ぽつぽつ集落があるだけで、あとは山か農地ばかり。
こんな場所に泊まるところなんてあるのか、いやあったとしても復活祭の真っ最中に部屋があるとはとても思えない、と思っていたところに。


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突然のホテル出現。
周りからものすっごく浮いてます。
おや公式サイトが。

http://www.hotelevergreen.co/


こんなところでビジネスが成立するのか、と思いましたが、ネウサに行く客をあてこんでるのかなぁ。
とにかく、部屋はありました。まだ午前10時過ぎだというのに早々に部屋をゲット。
シパキラからは遠いです。
部屋はきれいだしテレビが衛星でちゃんと映ります。問題はトイレの水量が少ないのと、シャワーがお湯になるのにけっこうな時間がかかることでしょうか。
でも朝食こみでダブルの二人部屋が6000円くらいですから(二人分の値段です)、文句はいえないところ。ただしクレジットカードは使えない。Wi-Fiは頼めば使えるようです。
交通は不便です。
意外にも、午後戻ってきたら駐車場の車がけっこう増えていました。みんな予約しないで来たのか……。夫によると、「コロンビアでは予約なんかしないのが普通」らしい。ほんとか。
夫がほかの宿泊客と話したところによると、「何もなくて退屈」と文句言っていたそうです。「せめて暖炉とかあればほかの人と話したりできるのに」と言っていたらしい。
最初はぴんと来ませんでしたが、彼が望んでいたのは日本で言うなら温泉宿的な何かなのかも。
私はホテルといえばビジネスホテル、みたいな生活レベルなので気にしませんでしたが、そういえばここ、ロビー的ななごみ空間みたいなのがないんですよね。
一応フロントの前にテレビは置いてありましたが、見る場所がない。
これまでコロンビア国内で泊まった場所はたいていプールがあったりしましたが、ここでプールなんか置いても寒いだけ。標高はたぶん3000m近かったと思います。
夜は本当に身を切る寒さでした。外に焚き火を焚く場所があって、実際火を焚いてる人もいましたが、これはなごみ空間としては寂しいかな。
卓球台とか置くといいんじゃないでしょうか。